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松林 政仁; 吉井 康司*; 日引 俊*; 三島 嘉一郎*
可視化情報学会誌, 20(Suppl.1), p.325 - 328, 2000/07
ポリエチレンシート(PE)とイメージングプレート(IP)を組み合わせて高速中性子ラジオグラフィに適用した。実験には東京大学高速中性子源炉弥生を使用した。1枚目のIP(IP-1)の前面にPEを配置しPE内で発生した反跳陽子をIP-1で記録するとともに、IP-1の後面に配置したIP(IP-2)に記録された画像を用いて線の補正を行った。実験の結果から、PEの厚さが40mと120mの場合でIP-1の画像を比較すると差は見られなかった。これは飛程以上の厚さの位置で発生した反跳陽子はIP-1に記録されないためと考えられる。また、IPの支持体として使用されているポリエチレンテレフタレート(PET)も水素を含有しており、IPを2枚直接重ねた状態ではIP-1のPETで発生した反跳陽子がIP-2に記録されることがわかった。これに対して、水素を含まないテフロンシートを2枚のIPの間に挟み込むことにより改善した。
高瀬 和之; 小瀬 裕男*; 久米 悦雄; 秋本 肇
可視化情報学会誌, 20(suppl.1), p.113 - 114, 2000/07
核融合炉における熱流動関連の異常事象として真空容器内冷却材侵入事象(ICE)や真空境界破断事象(LOVA)が考えられている。著者らはICE及びLOVA事象下における核融合炉の安全性を定量的に評価するための第1ステップとして現象把握実験を行い、ICE時の圧力上昇挙動やLOVA時の置換流挙動を実験的に明らかにした。しかしながら、圧力上昇に影響を及ぼす温度分布やボイド率分布、置換流に同伴される放射化ダストの飛散分布などを核融合炉条件下で実験的に求めることは容易ではない。そこで、本研究はICE及びLOVA事象時における核融合炉内の熱流動挙動をTRAC等の3次元コードを使って数値的に明らかにし、さらに解析結果を新たに開発した可視化プログラムを使って2次元及び3次元的に可視表示して現象理解を容易にしたものである。本研究の結果、真空容器内で想定されていた熱流動現象を実際の画像イメージとして定量化することに成功した。現在は現象把握をよりいっそう簡便化するために解析結果のアニメーション化を計画中である。
武井 利文*; 松本 秀樹*; 村松 一弘; 土肥 俊*
可視化情報学会誌, 20(suppl.1), p.115 - 118, 2000/07
リアルタイム可視化システムRVSLIB(Real-time Visual Simulation LIBrary)を開発してきた。本システムは、大規模非定常数値シミュレーションに対するリアルタイム可視化と大規模蓄積データに対するポストプロセッシング用に開発されている。このシステムでは、ほとんどの可視化処理を計算サーバ上で実行し、生成した画像を圧縮し、ネットワークを通して端末へ転送する。これによって、計算サーバから端末に計算結果を転送する場合に比較し、データ転送量を大幅に削減し、インターネットを含む広域のネットワーク分散環境での可視化を可能にしている。一方、可視化処理が計算サーバのCPUリソースを消費するため、その高速化が必要である。本論文ではシステムの概要とともに可視化処理性能を示し、大規模非定常数値シミュレーション結果の可視化にとって計算サーバ上での可視化処理方式が実用的な手段であることを示す。
古川 純*; 中西 友子*; 松林 政仁
可視化情報学会誌, 20(suppl.1), p.377 - 380, 2000/07
生きた根の水分吸収動態を中性子ラジオグラフィを用いて可視化した。根の成長と水分の分布はコンピュータトモグラフィを用いて3次元的に解析した。ダイズ幼植物をアルミ製のコンテナで育成し、熱中性子ラジオグラフィにより根圏の水分像を時系列的に得た。画像解析の結果、水分の減少する部位は根の成長とともに上部から下部へと移行していくことがわかった。また根近傍の水分動態の計測から、根の成長に沿った三段階の吸収様式が示された。水分を吸収する二つの相と、その中間の根近傍の水分が一時的に増加する相である。この水分が増加する相と側根の発生が同時期であったことから、根の活動と周囲の水分布の関連性が示唆された。これまで根の周囲の水分動態を微視的に解析した研究例は少なく、中性子ラジオグラフィによる可視化手法は植物の活性解析に非常に重要情報を与えるものと期待される。
林 光彦*; 高井 茂臣*; 坂口 裕樹*; 松林 政仁; 江坂 享男*
可視化情報学会誌, 20(suppl.1), p.375 - 376, 2000/07
中性子断層撮影法(CT)を用いたリチウムイオン伝導体中のリチウムイオンの分布を測定した。実験にはスピネル型構造を持つLiTiOを用いた。Liのみを含む円柱状試料とLiのみを含む円柱状試料を組み合わせた面接触電界試料及びLiのみを含む円錐状試料と組み合わせた点接触段階試料をLiのみを含む円柱状試料をカソード側として電気炉中で電解して製作した。電解終了後、カソード側の円柱状試料に対して中性子CTを行った。その結果Liイオンは、点接触電解試料では試料の中心部分にのみ侵入していること、面接触電解した試料では試料全体にわたっと侵入していることが確認された。また点接触電解試料の断層像の濃度プロファイルから、試料中に形成される電場は通常の金属導体中の電場と同様に形成されることが示された。
坂口 裕樹*; 畠山 恵介*; 佐竹 祐一*; 藤根 成勲*; 米田 憲司*; 神田 啓治*; 松林 政仁; 江坂 享男*
可視化情報学会誌, 20(suppl.1), p.373 - 374, 2000/07
MgNi等の水素吸蔵合金中の微量・低濃度水素を少量の試料により非破壊かつ高精度に定量する手法確立を目的として、中性子ラジオグラフィの応用を試みた。フィルム法による撮影は京都大学炉の冷中性子ラジオグラフィ装置を用いて行い、中性子コンピュータトモグラフィによる断層撮影はJRR-3熱中性子ラジオグラフィ装置を用いて行った。その結果、フィルム法による測定から水素固溶領域と水素化物生成領域のそれぞれで、黒化度と水素濃度との間にほぼ直線関係があることがわかり、MgNi中の微量・低濃度水素を高精度に定量できることが示された。また断層像から、水素化処理を施したMgNi塊状直方体試料について、水素は直方体試料の各面の表面から一様に侵入していくことが確認された。